ミニ樽の手入れと保管方法|空樽にせず長く楽しむための基本(B-008)

ミニ樽の手入れと保管方法|空樽にせず長く楽しむための基本(B-008)

ミニ樽を長く楽しむうえで、特に大切なのが「樽を空にしないこと」です。
ミニ樽は、ガラス瓶などとは違い、天然木で作られています。そのため乾燥が大敵であり、もっとも注意すべきポイントなのです。
この記事では、中身を替えるときの扱い方、使わない期間の保管方法、乾燥した樽を再使用するときのポイントまで紹介します。

ミニ樽は、空にせず使い続けるのが基本

ミニ樽を長く使ううえで、最も重要なのは木材を乾燥させすぎないことです。

空樽のままにすると木材が縮む

ミニ樽の側面は、複数の樽板を組み合わせて作られています。お酒が入っている間は、木材が適度に水分を含み、樽板同士が密着した状が保たれます。
しかし、空のまま長く置くと木材が乾燥して収縮し、板と板の間や、鏡面との接続部分にわずかな隙間が生まれます。
その結果、再びお酒を入れたときにがにじみが生じやすくなるのです。

次のお酒が決まっていなくても、空にしない

好みの熟成状態になったあとも、すぐにすべてのお酒を取り出す必要はありません。そのままコックから少しずつ楽しんでもよく、飲んだ分だけ同じ銘柄や別のウイスキーを継ぎ足す方法もあります。
次に入れる銘柄が決まっていない場合は、手頃なウイスキーや蒸留酒を入れておくのも一つの方法です。

水を入れたまま保管しない

木材を乾燥させないためといって、水を入れて長期保管するのは絶対に避けてください。
スウェッティングやすすぎ以外で、樽内に水を長くおくと、劣化して
異臭やにおい残りの原因になります。
スウェッティングが終わったら水を抜き、できるだけ早くお酒へ入れ替えます。

樽を適切な状態に保つには?

一度使い始めた樽は、できるだけお酒を入れた状態で使い続けます。中身が減った際は、大きく分けて下記のような選択肢があります。

1.飲んだ分だけ継ぎ足す

樽から飲んだ分だけ、同じ銘柄や別のウイスキーを補充する方法です。
樽を空にせず使い続けられるうえ、以前のお酒と新しく加えたお酒が少しずつ混ざり、時間とともにその樽ならではの味わいへ変化していきます。
毎回同じ仕上がりを目指すのではなく、変化そのものを楽しみたい人に向いています。

2.完成したお酒を移して、次のお酒を入れる

今の味を残しておきたい場合は、完成したお酒を清潔な密閉容器へ移し、続けて新しいお酒を樽へ入れます。前回熟成したお酒のニュアンスを抑えたい場合には、必要に応じて常温の水道水で軽くすすぎ、次のお酒を入れます

3.次のお酒が決まらないときは、手頃なお酒を入れておく

しばらく本命のお酒を入れる予定がない場合は、手頃なウイスキーなどの蒸留酒を入れておく方法もあります。保管のためだけに水を入れ続けるのではなく、お酒を入れた状態を保つことで、木材の乾燥を防ぎやすくなります。
ここで熟成したお酒は、そのまま味わうもよし、ブレンドに使うもよし、様々な使い道があります。

やむを得ず空樽にする場合

基本はお酒を入れた状態で使い続けますが、やむを得ない理由で空にする際には、下記の点に注意して保管してください。

空樽で保管するときの環境

空にした樽は、直射日光や高温になる場所を避けて保管します。エアコンや暖房器具の風が直接当たる場所も、木材の乾燥を進めるため適していません。また、高温多湿で空気がこもる場所も避けます。
温度変化の少ない室内で、安定した状態を保つことが大切です。

再使用するときは、必ずスウェッティングから

空の期間が続いた樽は、木材が乾燥して縮んでおり、漏れの可能性があるため、まず常温の水で再スウェッティングを行います。
水を入れて木材へ水分を戻し、漏れが収まり、水位が安定したことを確認してからお酒へ入れ替えます。

再スウェッティングでも漏れが止まらない場合

スウェッティングを行っても液体を保持できない、大きな割れや変形がある場合は、単なる乾燥ではなく樽そのものが劣化している可能性があります。
この場合は無理に使い続けず、お問い合わせください。

ミニ樽を長く楽しむための基本

ミニ樽の手入れは、特別に複雑ではありません。
大切なのは、次の4つです。

  • 長期間空のままにしない
  • 水を入れたまま保管しない
  • 洗剤や熱湯で洗わない
  • 乾燥したら再使用前に水張りする

あとは、お酒を入れながら使い続け、普段の一杯と一緒に樽の状態も軽く見ておけば十分です。

まとめ|ミニ樽は、使い続けることが大切

ミニ樽は、使って終わりの容器ではありません。お酒を入れながら使い続けることで、天然木の樽を健康な状態に保ちやすくなります。
飲んだ分を継ぎ足したり、次のお酒へつないだり。使うほどに履歴が重なり、自分だけの樽へ育っていきます。
オーク材の性質を知り、乾燥させすぎず使い続けること。それが、ミニ樽を長く楽しむための基本なのです。