【WUW】ソムリエ厳選!まず試して欲しいワイン4本
WAKE UP WINE PROでまず試していただきたいソムリエ厳選ワイン4本をご紹介!
① ファンティーニ・サンジョヴェーゼ・テッレ・デ・キエティ2019
- イタリア・アブルッツォ産
- サンジョヴェーゼ100%
使用前
フレッシュな苺や柘榴のフルーティな香りに、きゅうりのような青臭さを感じる。
味わいは、タンニンこそ弱いものの引き締まっており、酸味を強く感じる。
ウッディな要素は薄く、固い果実味が全体を支配する。
使用後
3分の回転ではあまり変化がない。
5分以上回すと、赤い果実ではなく、プルーンのような熟成を経た甘い香りが明確に立ってくる。
さらにマッシュルームのような土っぽい香り、わずかにナッツの香りも感じられるようになる。
酸味を中和して非常に飲みやすくなった。
まとめ
出荷前の熟成がそれほど長くないサンジョヴェーゼは、抜栓直後はやはり非常に硬く、とっつきづらい印象。
サンジョベーゼの特徴である酸味も尖りすぎているように感じる。
WUW使用後は一気にまろやかになり、ある程度熟成したサンジョベーゼの特徴である醤油や出汁の旨味を感じることができた。
回転によって酸味が飛ぶというよりは、甘味・旨味が増すためにバランスがとれ、飲みやすくなっていると感じる。
② アルクーミ・シラーズ2018
- オーストラリア・フランクランドリバー産
- シラー100%
使用前
若々しい赤い果実の香りが全体を占め、胡椒、すみれ、クローブの香りが清々しいアクセントとなっている。
ジュースのようなフレッシュな喉越しながら、柔らかいタンニンが全体を引き締めており、それなりの飲み応えが楽しめる。
使用後
フレッシュ・ジューシー・フラワリーな風味がより強調された。
カルダモンやバニラのようなエキゾチックな香りも現れ、複雑性が増した。
まとめ
もともと飲みやすかったが、輪をかけて飲みやすくなる。
それでいてリッチで、一口の満足感が非常に高くなる。
熟成を経たシラーは、アスファルトのような土の要素が徐々に強くなっていくが、それと異なる変化であり、果実の要素が特に強くなるのが印象的。
スパイスの要素もより開くため、ここは好みの分かれるところだが、アップルパイにシナモンを入れるように、スパイスの要素がメインの果実味をより際立たせる効果を生んでいるといえる。
※4本のうち、WUWの効果が最も認められた銘柄。
③ スモーキング・ルーン・カベルネソーヴィニヨン2018
- アメリカ・カリフォルニア産
- カベルネソーヴィニヨン主体
使用前
第一印象は堅牢。
新樽にありがちな樹液のニュアンスこそないものの、オーク、バニラ、タバコ、ミネラルの香りが先に来る。
その後にカシス、ブルーベリー、フレッシュな苺。
タンニンもどっしりとしており、飲みごたえは十分。
濃厚な黒い果実味、しっかりしたアルコールを感じるが、全体的にウッディな印象。
使用後
一気に丸くなり、フルーティな印象が前面に現れた。
使用前には感じなかったジャムやドライフルーツのほか、樽の要素も穏やかに開いてきて、ローストした甘いコーヒー豆の香りが立ってくる。
喉越しは軽く滑らかに。
まとめ
樽の要素が強く、いわゆる固いワインだったが、WUWを使用することで果実味が急速に開き、ウッディな要素とバランスが良くなる。
力のあるワインなので、5分以上攪拌を続けても変化を楽しむことができる。
④ グリーンペップ・グリューナー・フェルトリナー2019
- オーストリア・ニーダーエスタライヒ産
- グリューナーフェルトリナー100%
使用前
レモンを中心としたフレッシュな柑橘類、ハーブ、ミネラル、こしょうの香り。
味わいは果実味中心だが、酸が強く、非常に辛口でタフな印象。
使用後
3分ほどの回転で、アルコール香が極端に強くなり、好ましいとは言い難い。
さらに2〜3分ほど回転を続けるとこれが抜けて、日本酒の吟醸香のような甘い香りに変化する。
刺激的な酸味やフレッシュな要素は弱まり、オイリーなレモンの皮やカモミールティのような新しいアロマが立ってくる。
まとめ
ピリッとした酸やスパイシーさが特徴のワインだが、WUWの使用によりこれらの要素が弱まり、マンゴーやメロンを連想させる果実味が広がってくる。
アルコール感が少し強調され、リモンチェッロを強く連想させる。
酸味の強い白ワインは苦手という方や、ワインは初心者だが日本酒は好きという方にお勧めしたい。
回転が足りないとアルコール臭がきつくなるので、5分〜6分ほどの回転が必要。
しかし回し過ぎると、香りも味も抜けていって味気ないものになってしまうので、5分回して味見、足りなければさらに10秒くらい回す、といった作業が必要かもしれない。
どのワインを試そうか迷っている、という方は、ぜひ気になったワインをお試しください。
この記事を執筆したアプランさんのプロフィール
ワイン歴20年超のソムリエ。どれだけ飲んだか、どれだけその美を言語で伝えるかがソムリエの存在意義だと思う。
年間数千のワインをテイスティングし、Good→Great→Excellent→Magnificentで評価。自然に涙が出たらMagnificentとしています。涙もろいので、客観的であるよう努めています。