プロも間違えた!角瓶と響の違い

プロも間違えた!角瓶と響の違い

プロも騙される。角瓶と響の見極め方。

「さすがに角瓶と響くらい、飲めば分かるでしょ」
そう思ったあなた。一度、ラベルを隠して飲んでみてください。

黄色いラベルでおなじみの「角瓶」と、
贈り物にも選ばれる高級ウイスキー「響 JAPANESE HARMONY」。
価格だけ見れば、完全に別世界。

ところがブラインドで飲むと、
「あれ……こっちが響?」となることが。

もちろん、じっくり飲めば違います。
でも、最初の香りや一口目だけで当てようとすると、意外と難しい。
実はこの2本、見た目ほど遠い関係ではないのです。

角瓶と響 JAPANESE HARMONYの比較

角瓶と響、実は親戚みたいなもの

角瓶と響 JAPANESE HARMONY。

片方はハイボールの大定番。
もう片方は、ちょっといい日に開けたい一本。

キャラクターはまるで違いますが、使われている原酒を見ていくと共通点があります。

角瓶には山崎や白州のモルト原酒、そしてグレーン原酒。
響 JAPANESE HARMONYにも、山崎、白州、知多の原酒が使われています。

つまり、使われる原酒が似通っているのです。

もちろん同じレシピではありません。
ただ、構成原酒をたどると意外と近い。
だからブラインドになると、迷わせてくるわけです。

ウイスキー蒸溜所の原酒づくり

罠その1. 判断を狂わせる甘い香り

まず、角瓶と響の両方に感じやすいのが、甘やかな樽の香り。
バニラやハチミツ、少しキャラメルのようなニュアンスです。

これは、アメリカンオーク系の樽から生まれやすい香り。

角瓶には山崎・白州のバーボン樽原酒が、響にもアメリカンホワイトオーク樽で熟成された原酒が使われています。

そのためグラスに鼻を近づけた瞬間、
「甘い。上品。こっちが響だ!」
……と決めるのは、まだ早い。

角瓶も、ちゃんと甘いのです。

しかもハイボールで飲むイメージが強すぎて、ストレートでじっくり香りを取った経験がない人も多い。

改めて飲むと、
「角瓶って、こんな香りだったっけ?」
となるかもしれません。

ウイスキー樽

罠その2. 角瓶も思ったより「ちゃんとしている」

そしてもうひとつ。
角瓶を侮ると、さらに迷います。

角瓶は居酒屋でもスーパーでも見かける超定番ウイスキー。

あまりにも身近なので、
「響とはさすがに全然違うでしょ」
という先入観が入りやすい。

ところがブラインドテイスティングでは、そのラベルも価格も見えません。
残るのは香りと味だけ。

すると角瓶の、

  • やわらかな甘さ
  • モルトの香り
  • グレーン由来の軽やかさ
  • 全体のまとまり

が、意外と強敵になります。

普段ハイボールにしてゴクゴク飲んでいる角瓶が、急に本気を出してきます。

角瓶

では、見分けるポイントは?

答えは、一口目より、その後。
ここです。

響 JAPANESE HARMONYには、アメリカンホワイトオーク樽だけでなく、ミズナラ樽やスパニッシュオーク樽など、個性の異なる原酒が重ねられています。

そのため飲み込んだあとにも、香りが次々と立ち上がります。

甘い。華やか。少しウッディ。
そして、どこか香木を思わせるニュアンス。

「まだいるな……」

という感じで、余韻がゆったりと感じられるのです。

一方の角瓶は比較的スッキリ。
甘さを感じたあと、ドライにまとまっていきます。

つまり見極めるなら、
最初の香りではなく、飲み込んだ“あと”を見る。

これがポイントです。

ウイスキーのブラインドテイスティング

「高そうな方」を選ぶと、だいたい沼にハマる

ブラインドテイスティングでありがちなのが、
「こっちのほうが高級そうだから響!」という判断。

でも価格を当てようとすると、むしろ迷います。

おすすめは、「香りが何層あるか」を見ること。

最初にバニラ。
そのあと果実。
さらに木の香り。

飲み込んでもまだ香りが続く。

こうした「香りの重なり」が多いほうが、響である可能性が高くなります。

逆に角瓶は、輪郭が比較的シンプル。

悪く言えば単純。
よく言えば、非常に飲みやすい。

だからハイボールにするとあれだけ強いわけです。

角瓶のハイボール

家でやると、めちゃくちゃ盛り上がる

角瓶と響を持っているなら、ぜひ一度やってみてください。

やり方は簡単。
誰かにグラスへ注いでもらって、どちらがどちらか分からない状態にするだけ。

そして最初は、
「絶対分かるわ」
と言ってから始めてください。

外したときに一番盛り上がります。

価格差を知っているからこそ、先入観が消えた瞬間の味覚は面白いもの。

角瓶を飲んで、
「こっち響じゃない?」
と言ってしまったとしても大丈夫。

恥ずかしいことではありません。
むしろサントリーのブレンダーがすごい。

……ということにしておきましょう。

角瓶と響 JAPANESE HARMONY